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ツチノコ [その他]

ツチノコ1.jpg 時は昭和48年(1973)、世の中が変動相場制への移行とオイルショックで大揺れに揺れている最中に、ぼんくら少年の母はトイレットペーパーを求めて近隣のスーパーを走り回り、ぼんくら少年をはじめとする悪ガキ隊は公園の植え込みや空き地を血まなこになって覗き回っていた。方々に散って虫取り網の柄で雑草の茂みを突っついては集まり、
「みっけたら30万円、山分けだからなっ」
 なんぞと訳の分からない会話を交わしては、また散っていく。この頃に少年少女だった人ならすぐにピンと来るんじゃないかな。そうそう、探していたのは幻のヘビ『ツチノコ』なんでありました。
 前年の昭和47年(1972)に作家の田辺聖子が『すべってころんで』という小説で、ツチノコ捕獲に生涯を賭ける男を描いたのがきっかけで一躍脚光を浴びることになったんだけど、自身がツチノコに出くわしたという漫画家の矢口高雄が『幻の怪蛇バチヘビ』を発表してからというものは、大人も子どもも巻き込んでのツチノコ騒動へと発展していた。
ツチノコ3.jpg ところでツチノコを「土の子」と思っている人が意外にいるみたいだけど、これは間違いだよ。槌に似てるからツチノコ、だからね。もっともツチノコは元来、西日本で使われていた方言で、東北ではバチヘビと呼ばれていた。他にももノヅチ、タテクリカエシ、ツチンボ、ツチヘビ、ツチコロビ等々、全国で40以上の呼称が確認されている。
「え、ツチノコって田辺聖子の創作じゃなかったの?」
 って思ってたのなら、それも間違い。なんと古事記や日本書紀にもカヤノヒメという草の神の化身として登場しているし、縄文時代の土器(長野県茅野市尖石考古館蔵)にもそれらしい意匠が描かれてるんだよ。近世に入ってからも、江戸時代の百科事典である和漢三才図会にも『野槌蛇』として紹介されてるし、ツチノコは大昔から日本人の心に刻み込まれてきた生き物だったんだ。
 ツチノコの特徴は、何といっても胴体の中央部が膨れていることだよね。他にも怪獣図鑑並みにデータがあるよ。
ツチノコ2.jpg◎2メートル以上のジャンプ力がある(10メートルという説も有)
◎日本酒が大好物(ウワバミかっ)
◎「チィ~」という鳴き声をあげる
◎シャクトリムシのように胴体を屈伸させて前進する
◎尻尾を咥えて体を輪っかにして転がる(やっぱり怪獣じゃん^^;)
◎眠るとイビキをかく
◎味噌やスルメ、髪の毛を焼いた臭いが大好き
 こんな蛇がご近所や自宅の庭にいたら即、最寄りの保健所かテレビ局に連絡してね。30万円もらえるかも(笑)。
 それにしても、なんで30万円もらえることになっちゃったのかな? 今の金銭感覚でいうと100万円ぐらいだろうから賞金としちゃ納得の金額なんだけど、当時の資料をいくら漁ってもこんな懸賞をかけたスポンサーが見あたらない。西武グループの名が具体的に書かれている資料もあるんだけど、これも伝聞の域を出ていないし。もしかすると、これもブームが生み出したデマのひとつなのかもね。
 現在ではツチノコの聖地(日本で最も目撃証言が多い地域)とされる岐阜県の東白川村で行われる『つちのこフェスタ』で捕獲賞金がかけられてるよ。今年は5月3日の午前9時から中川原水辺公園でスタートするよ。賞金は1,210,000円也。ヒマがあったら行ってみれば?
「んなの、ネズミかなんかを呑み込んだフツーのヘビでしょーが!」
 そう思うのも無理はないけど、あながちデマとは言い切れないところもツチノコ伝説の奥深いところだ。
 かつてフジテレビの『奇跡体験アンビリバボー』でも紹介されたことがあるんだけど、第2次大戦中に日本軍が捕獲(場所不明)し、研究所で飼育されていたという話があるんだよね。死後に解剖が行われて、毒の成分から「ニホンマムシの亜種」と結論づけられたそうだ。原資料が発見されれば、これは面白いことになるんだけどねぇ!
ツチノコ4.jpg 近年では、平成19年(2007)に山形県最上郡大蔵村の牧場の干し草からツチノコによく似たヘビの死骸が発見されて話題になった。日本蛇族学術研究所によると、干し草がオーストラリア産だったことからデスアダーという毒ヘビではないかということなんだけど、ブーム後40年近くを経た今でも、ツチノコの目撃証言は跡を絶たない。
 話は、ぼんくら少年悪ガキ隊に戻るけど、結果、ツチノコはついに姿を現さなかった。でもね、世田谷の住宅密集地にもヘビは意外にいることが分かってね、以来、空き地の茂みに無造作に飛び込むことは無くなったよ(笑)。



■大森でツチノコ発見!?■

http://www.youtube.com/watch?v=PqmZV01SLr8



■東白川村つちのこフェスタ捜索隊のシュプレヒコール■

http://www.youtube.com/watch?v=YYEEkjfunog



■ダイソーの「ツチノコのミイラ」 買ってみようかな♪■

http://www.youtube.com/watch?v=M6fJqvRf3Po


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15パズル [遊び]

15パズル.jpg 今日は急用ができちゃったので、まったくの小ネタでゴメンね^^;
 4×4のボード上に15枚のナンバリングされたコマがランダムに置かれ、これを空いたマス目を利用して動かすことで目的の形にするパズルが『15パズル』だ。
 15パズルの起源についてはハッキリしないんだけど、19世紀を代表するアメリカのパズル作家にして数学者のサム・ロイドが、15パズルの問題に多額の懸賞金をかけたことで大ブレークしたあたりから近世の資料に登場している由。このシンプルさを思うに、かなり古くからあった遊びじゃないかとは思うんだけどね。
 この15パズルがプラスチック製のチープな姿で、いかにも唐突に日本の駄菓子屋に並びだしたのは昭和40年代後半のこと。子どもたちがコマを無くさないように、ケースとそれぞれのコマにはスリットが付いていてケースから外れない工夫がしてあった。
 ただの数字ではウケがよくなかったのか、その後は数字の代わりにアニメのキャラを用いたパズルが主流になっちゃったけど、パズル自体は未だに根強い人気があるよ。


■オンラインで遊びたい人はこちらへどーぞ♪(PC版でゴメンね)■
http://www.passionforpuzzles.com/virtualcube/slidegame/index.php


■iPhoneで15パズルの簡易版(9マスで絵のほう)をやってます■

http://www.youtube.com/watch?v=6Xj9sEqgwDk



■15パズルの達人。42秒でクリアします^^;■

http://www.youtube.com/watch?v=vi7AuRDAOP4


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ルービックキューブ [遊び]

ルービックキューブ1.jpg 最近、またテレビでもチョロチョロと姿を見せ始めた『ルービックキューブ』。26個(ジョイントの中心を除く)の正6面体がひとつの正6面体を作っていて、各面は白・黄・青・緑・橙・赤にカラーリングされている。 キューブは各列ごとに自由に回転させることができる。ランダムに回転させれば各キューブの色はバラバラになるよね。これを再び元通りに戻せばいいんだ。
 実際にやってみるとよく分かるけど、言うは易しなんだな^^; コツというか、やみくもにやって完成することはまずないだろうね。まず各面の中央にある6個のセンターキューブ(サブキューブ)が、回転するだけで移動しないことに気付こう。そして一度揃えた面を壊さずに他の面を揃えるメソッドを見つけ出そう。さもないと、ぼんくらオヤジのように分解して組み立て直すことになるのがオチだよ(笑)。
ルービックキューブ2.jpg ルービックキューブは、ハンガリーの建築学者エルノー・ルービックが昭和49年(1974)に考案し、3年後の昭和52年(1977)にハンガリーの玩具メーカー、ポリテクニカ社から『マジック・キューブ』という名前で発売されたんだ。その後、マジック・キューブの販売権はアメリカのアイデアル社に買い取られ、ルービックキューブと改名されて世界的な販売網に乗ることになった。
 日本に上陸したのは昭和55年(1980)のことだった。日本での販売元はツクダオリジナル。上陸前からマスコミに先行報道されていたってこともあって、発売と同時に大ブームとなり、発売開始から8ヶ月で400万個を超える売り上げを記録しちゃった。
 ブームの後もルービックキューブは世界中で売れ続けていて、信頼できるデータだけをみても、これまでに推定3億個ものルービックキューブが地球上にバラ撒かれた計算になる。
 日本では現在、日本ルービックキューブ協会(JRCA)が国内の公式大会を毎年行っていて、ハイレベルなキュービストを輩出しているよ。ちなみに3年前の平成19年(2007)にハンガリーのブタペストで開催された世界大会では、優勝と3位が日本人キュービストだった。
 ルービックキューブは数学的にも非常に奥が深く、とくに群論を考える上で極めて有益な題材とされていて、論文もたくさん発表されているんだ。さて、問題だよ。ルービックキューブを考え得るすべての配置から完成させる道筋は何通りあるでしょーか? 答えは43,252,003,274,489,856,000(4,325京2,003兆2,744億8,985万6千)通りだって!



■ルービックキューブ完成のコツ概説 あくまで一例です♪■

http://www.youtube.com/watch?v=DP0BV7wHTRs



■目隠しでルービックキューブを完成しちゃう青年^^;■

http://www.youtube.com/watch?v=AJe3diB6p_U&feature=related



■2007年度世界大会3位のキュービストはこれだけできる!■

http://www.youtube.com/watch?v=A3GafnnAMyU&feature=related


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丸型ポスト [その他]

丸型ポスト1.jpg「昭和の光景を思い出してみてください。どんなものが浮かんできましたか」 って質問すると、まず間違いなく登場するのが『丸型ポスト』だ。赤い円筒形のポストといえば分かるよね。
 でもね、これって昭和どころか明治34年(1901)に登場してるんだよ。ビックリだね! 初代は試験設置で、明治41年(1908)に差し出し口が雨よけのために回転式(仕組みの詳細不明)になっているポストが正式にデビューを果たした。ところが可動部分が壊れやすく、大正元年(1912)には回転式を諦めて単に雨よけ用のひさしを付けた丸型庇(ひさし)付ポストに切り替えられることになった。現在の丸型ポストはこうして完成したんだよ。
 材質は鋳鉄(鋳物)だけど、第2次大戦中は鉄の不足でコンクリート製のものが作られたこともある。それから台座となる根石に使用されているのは花崗岩だ。
 戦後の昭和24年(1949)には最終型が登場し、後継の角型が登場した昭和45年(1970)に生産と設置を終了することになる。なんで丸から角に代わったか分かる? これはね、角型は中に差し出し口から落ちてくる郵便物を貯める袋が吊してあって、これを交換するだけで収集が出来るのに対して、丸型は取り出し口から手を突っ込んで掴み出さなきゃならなくって、回収の手間がかかるからなんだよ。
丸型ポスト2.jpg それでもこの愛らしい形のせいか、設置数が減るほどに保存の声が高まり、現在まで生き残った丸型ポストは引き続き使用される傾向が強まっているらしい。残存する現役の丸型ポストの分布は面白いことに地域差があって、たとえば東京23区内では残念ながら数基を残すのみだけど、例えば兵庫県芦屋市ではポストの半数以上が丸型だそうだよ♪ あなたの町ではどう?



■小平市、丸型ポストを新設! 1949年に丸型ポストが誕生したことになってます 2008年■

http://www.youtube.com/watch?v=6jtxdOOnYVo



■江ノ電と丸型ポスト 鎌倉って、やっぱりいいですね! 2009年■

http://www.youtube.com/watch?v=Uqb7KSpHNTI



■雪国角館の丸型ポスト with Snowman 小鳥のさえずりが聞こえます♪■

http://www.youtube.com/watch?v=hGOcA1XX0Qk&feature=related


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ぼんくら(BlogPet)

きょうは、ぼんくらオヤジはクセっぽい予想したかも。

*このエントリは、ブログペットの「ぼんくら雪之丞」が書きました。

はっぱふみふみ [流行語]

はっぱふみふみ.jpg「みじかびの、きゃぷりきとればすぎちょびれ、すぎかきすらのはっぱふみふみ」
 昭和44年(1969)にパイロット万年筆『エリートS』のCMで大ブレークしたのが大橋巨泉の『はっぱふみふみ』だ。Yahoo!知恵袋で
「はっぱふみふみの意味を教えてください!!」
 という質問があって、
「意味が無い言葉です」
 というのがベストアンサーに選ばれていたけど、まったくその通りで、当時のナンセンス&ギャグ路線に沿った台詞だったと言える。このフレーズが大橋巨泉自身の創作によるものか、コピーライターによるものかは残念ながら分からなかったけど、無意味な台詞を羅列した後で、
「わかるネ? ブハハハハ…」
 と人をくったようなことを言ってのけるあたりは、巨泉のキャラそのものだった。これって、今ならまったく問題にもならないけど、当時の○○真面目な昭和の視聴者にぶつけるCMとしてはかなり過激な内容だったといえる。事実、
「視聴者や消費者を小馬鹿にしている」
 という主旨の抗議がパイロット万年筆には少なからず寄せられたようだ。結果的には支持が不支持を圧倒的に上回ることになって放送が打ち切られることもなく、結果、昭和のCM史上に残る傑作のひとつになっちゃった。
 後のタモリのハナモゲラ語に繋がる逆の源になったのは言うに及ばず、イメージCMの先駆的な存在になった点でも、このCMは光っている。
 冒頭9秒間の無意味な台詞で視聴者の注意を引き、「でっかい18金ペン」「パイロット エリートS 2000円」というテロップとペン先だけが6秒間映し出される。強いて商品情報といえるのは18金であることと商品名だけ。意味不明な言葉の意味を探す準備が整った途端に商品名が具体的に飛び込んでくるという仕掛けなわけで、要は名前を覚えてくれればいいってことだ。
 この発想はエリートSの別バージョンにもはっきりと表れている。巨泉がエリートSで何かを書きながら、
「すぎしびの ほねのすねにてはにりてら すらりぺらぺらハッパのにのに のにのにと いうのは やっぱりふみふみだろうね 僕が言いたいのはね 18キンキラ 金ペン パイロットエリートS ふみふみかほめほめというのはだな 書き味が最高という事 やっぱりふみふみだろうね」
 と早口でまくし立てるんだ。先のCMよりも、もっと何を言ってるのか分からないよね(笑)。実はそれが狙いで、五七五七七のリズムでまず視聴者に意味を探させるんだ。でも商品名以外はまったく無意味。なので視聴者の記憶には商品名だけが残る。ホントに人をくっててアタマにくるけど、CMとしては大成功ってわけだ。
 川崎徹や市川準のような後続のCMディレクター達によってイメージCMは黄金期を迎えることになるけど、
「スゴく面白かったけど、何のCMだったっけ?」
 という作品が大半だったことを思うと、はっぱふみふみ&エリートSは、戦術のしたたかさと合目的性という点で数段、抜きんでいたってことになるね。


■パイロット万年筆「エリートS」CM by 大橋巨泉 1969年■

http://www.youtube.com/watch?v=rYfYaflhi7w


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仮面ライダースナックとライダーカード [遊び]

「兄ちゃん、ボクが先に死んだら形見にあげたいものがあるんだ」
 昨年末に実家で会った弟がギョッとするようなことを言い出した。
「もしかしてお前、ガンとかエイズとか何だとかかんだとかで余命数ヶ月みたいな(涙目)?」
「まあ、いずれそういうことがあるかもね。今じゃないけど」
仮面ライダースナック2.jpg ニヤニヤしながら後ろ手に隠していたものを手渡してくれた。何だったと思う? 『仮面ライダーアルバム』というタイトルの細長いカードフォルダで、中にはぎっしりと仮面ライダー関連のカードがファイルされている。パラパラとめくっていたら、はらりと折り畳まれたビニールカードが床に落ちた。広げてみると『カルビースナック仮面ライダー 20円』。
 思い出したぞ! 後でこーゆー名前に変わったけど、ぼんくら少年が夢中になってた頃は『仮面ライダースナック』って名前だった。1袋20円ってのは一緒だったけどね。袋の中にはライダーカードが1枚入っていて、これを友達と競って集めたんだ。もっとも入れ込んだのは6年生の1年間だけで、中学に入った途端に興味がなくなっちゃった。ところがピカピカの小学1年生になった弟が今度は兄貴と入れ替わるようにライダーカードに夢中になったので、ぼんくら少年は弟にコレクションをそっくり譲ったのだった。
仮面ライダースナック3.jpg 弟はその後、投資効果なのか運が良かったのか数枚のラッキーカードを引き当てることができたんだ。何がラッキーかというと、これをカルビー製菓(現カルビー)に送ると先述の仮面ライダーアルバムになって帰ってくるからなんだよね。結果、そんなレアアイテムと200枚近いカードコレクションが40年後の実家に残ったという次第。
 仮面ライダースナックが発売されたのは昭和46年(1971)。世は仮面ライダー・ブームの真っ最中だったんだけど、なぜか当初は関東と関西の大都市圏のみの販売となった。カードを付けて売るというアイデアは、カルビーと人脈のあったタレント教授の栗本慎一郎さんが提案したらしい。ブームとアイデアが両輪となって仮面ライダースナックはたちまち品切れ状態となり、翌昭和47年(1971)からは全国販売が始まった。
「それ以前にだってウルトラマンや怪獣のブロマイドってあったじゃん」
 と思う人がいるかもね。でもね、それまでのブロマイドとライダーカードには決定的な違いがあったんだ。裏が真っ白なブロマイドと違って、ライダーカードの裏側には表のキャラのデータが細かく掲載されていたんだ。
 それとカードにナンバーが入ってるっていうのもミソだった。コレクションをコンプリートするのに抜けてるナンバーを手に入れようとするでしょ? この戦略にはしてやられたな^^; 別に欲しくもないのに買っちゃったし、秘密基地で友達と交換したりして苦労したもんね。そういや印刷を間違ったエラーカードの存在までレアアイテムとして話題になったりもしたっけ。
 カード目当ての購入は社会問題にもなった。子どもたちがカードだけを取ってお菓子を捨てちゃうという現象が全国的に起きちゃったのだ。弟はそんなことはする子じゃなかったから、別に家でも禁止されることはなかったけど、親に購入禁止を言い渡された覚えのある人もいるんじゃない? 同じことは、その後のビンクリマンチョコでも起きることになるんだけど、それは別の機会に取り上げるね。
 カード付き菓子の先駆となった仮面ライダースナックは、販売終了の昭和48年(1973)1月まで推定で6億袋を売り上げる大記録を樹立し、昭和の駄菓子史上に残るスナック菓子となった。これを記念して平成11年(1999)と平成15年(2003)には『仮面ライダーチップス』として復刻版も出たよ。
仮面ライダースナック1.jpg 話は弟との会話に戻るけど、
「形見といわず、どーせなら今ちょーだいよ」
 と言ったら、
「ダメぇ! リバプールに持って帰るからね。学生たちに見せびらかすんだ。人気あるんだよ、イギリスのアニメヲタクにはね(笑)」
 どうやら自分の講義を受ける学生たちに見せて本気で自慢する気らしく、嬉々として自分のトランクに詰め込んでしまった。
 さっき本人に確認したら、本当に見せびらかして思惑通りの大評判だったそうな。
「データ入りというところが緻密で、いかにも日本人らしい」
 という声が多々あったとのこと。栗本先生、あなたはエラいっ! 
 それにしても地球の反対側に行っちゃったんじゃ、あれが見納めだろうな、たぶん。むむむ、やっぱりやならきゃよかったか。返せ、弟っ(未練タラタラ)



■「仮面ライダースナック」CM 1972年■

http://www.youtube.com/watch?v=yWKx6ma8nUM&feature=related



■「仮面ライダー変身ベルト」CM 1972年■

http://www.youtube.com/watch?v=ZmcyHMBKgqE&feature=related



■「仮面ライダー自転車 ブリジストンのドレミ」CM 1972年■

http://www.youtube.com/watch?v=rTOjinteEwA&feature=related



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あなたが聞いた昭和の音は? 第2弾 [その他]

 ふと気付いたんだけど、目標にしている「昭和の断片1000」の3分の1を過ぎちゃった。
 そこで今回は、以前に記事にした「あなたが聞いた昭和の音は?」第2弾でいってみるね♪
 前回登場した音は次の通り。

昭和の音2.jpg◎豆腐屋・紙芝居・焼き芋屋・ラーメン屋台・風鈴売り・金魚売りといった3丁目の夕日系サウンド
◎黒電話の呼び出し音(ぼんくら)やダイヤル音(泉さん)
◎柱時計のカチコチ音と時を告げるボーンボーン(ぼんくら)
◎ラジオのチューニング音(ぼんくら)
◎レコードに針を載せるときのボツンって音(ぼんくら)
◎畳んである蚊帳を広げるときのカサカサした音(ぼんくら)
◎壁のスイッチをオン・オフする時のクリック音(ぼんくら)
昭和の音5.jpg◎正午を告げるサイレンの音(ぼんくら)
◎お店のドアに付いていて、ドアを開閉するたびに鳴っていた鈴の音
◎ヒノキの風呂桶と湯桶や手付き桶がぶつかる鈍くて優しい音
◎小学校で始業時間になると小使さんがならす鐘の音(斗夢さん)
◎ブラウン管式のテレビを消した時の音(s-imgさん)
◎テレビのチャンネルをガチャガチャと回す音(ごんべえさん)
◎テレビを消す時にヒュンって画面の中心に向かって消えた後に中からする「カッチン」って音。そして点けるときにする「ブゥウン」(ぼんくら)
昭和の音3.jpg◎お母さんが冷蔵庫の冷凍室の結氷をアイスピックで削る音(泉さん)
◎ストーブの上に置いたヤカンから蒸気が上がるシュンシュンという音(泉さん)
◎沸騰したお湯でヤカンのフタがカタカタと鳴る音(ぼんくら)
◎サッシが普及する前のガラガラ言う硝子戸と、ねじ式の鍵を回す音(やなぎはっかさん)
◎バスの車掌さんの「発車オーライ」の声(やなぎはっかさん)
◎坂本九ちゃん、ダークダックス、アンディ・ウイリアムズの歌声(やなぎはっかさん)
昭和の音1.jpg◎家の近くを通り過ぎる列車の通過音と汽笛(牛子さん)
◎団子売りのおじいさんが鳴らしていたチリンチリンという音(牛子さん)
◎有線電話から流れる諸々の音(ナンさん)
◎薪風呂で薪が燃える時の音(ナンさん)
◎歩くとサンダルが奏でたピコピコという音(びっけさん)
◎外まで聞こえてきたお風呂の中で友達が熱唱する声(ふぁんくしょんDさん)
◎道端で聞こえた生活音。子供の泣き声や麻雀パイを混ぜる音、料理の匂いと一緒にまな板に包丁があたるトントンという音。夫婦ゲンカの声など(ぼんくら)

昭和の音4.jpg みんな懐かしい音ばかりだよね♪ 今回、ぼんくらオヤジが思い出したのは、友達と夢中になって遊んだアメリカンクラッカーのカチカチ音。居間や食堂で静かにしていると聞こえた魔法瓶から空気が漏れるキュルキュルという音。御用聞きの酒屋さんがケースを動かす時にビンが奏でるガチャンという音。呼び鈴がチャイム音になる以前の素っ気ないブザー音。ドンパッチが口の中で跳ねる時のカチカチ音。給食用の食器(アルマイト)の、何とも質感のないカシャカシャとした音。家の木の床が軋む音。カセットテープを出し入れする時の音。公衆電話にお金が落ちる時の音。バキュームカーが稼働している時の音。初代アーケードゲームの効果音やテーマ音楽。足踏みオルガンの音などなど。
 あなたが今回、思い出したのはどんな音? どんな些細なものでも構わないからコメントして教えてね!

※以前にケセパタちゃんさんからもご指摘を頂いた「昭和の匂い」については、目標2分の1&3分の2達成記念の2回に渡って取り上げたいと思います。お楽しみに^^♪



■東急目蒲線の蒲田-下丸子間の車内音です。懐かしい~♪ 1983年■

http://www.youtube.com/watch?v=V9sZX2NOTk4



■今も昔も変わらない学校のチャイム(ウエストミンスター・チャイム)■

http://www.youtube.com/watch?v=a6lr0uYFSHI&feature=related



■昭和43年発売の日立キドカラーテレビで今の番組を観ている様子です■

http://www.youtube.com/watch?v=gxVDeSNlPZo



■ホンダN360のエンジン音■

http://www.youtube.com/watch?v=f3Zl67Yv_8M&feature=fvsr


タグ:昭和の音
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ウーパールーパー [その他]

ウーパールーパー1.jpg 昭和60年(1985)に日清焼そばU.F.O.のCMで一躍人気者になった『ウーパールーパー』。メキシコサラマンダー(Ambystoma mexicanum)という両生類の愛称なんだけど、可愛らしい風貌と泳ぐ時に手足をバタつかせる様が人気を呼んで、一時期は全国的なブームになった。以前に取り上げたエリマキトカゲと全く同じ流れだね。事実、マスコミにしてみればエリマキトカゲの後継だったんだ。
 メキシコのソチミルコ湖とその周辺に棲息し、オトナは全長は10~25センチぐらい。一般にメスよりもオスのほうが大きくなる。分類で正確に書くと「動物界脊索動物門両生綱有尾目トラフサンショウウオ科トラフサンショウウオ属に分類される有尾類」。お経だね、こりゃ(笑)。まあ大雑把に言って、サンショウウオの仲間なんだ。
 普通の生物は、単純な構造から成長が始まり、成長するうちに形を変えて親の姿になるよね。この卵から生まれて親の姿になるまでの姿を「幼生」、親の姿を「成体」っていうんだけど、ウーパールーパーのほとんどは幼生の姿のまま親になっちゃうんだ。この特徴が例の愛らしい姿の秘密なんだよ。時々、ウーパールーパーのことを『アホロートル』と呼んでる人がいるけど、アホロートルとは幼生のままオトナになったトラフサンショウウオを指す総称で、固有名ではないので念のため。
 でもね、可愛らしい姿とは裏腹に肉食で、魚や昆虫、甲殻類、ミミズなんかを食べるんだ。ある条件下では共食いをすることだってあるし。
ウーパールーパー2.jpg 飼育はそんなに難しくなく、ブームの時はペットにしている家庭が本当に多かったから、飼った経験のある人もいるんじゃない? 今でも両生類のペットの中では根強い人気があるよ。飼育下での寿命は約5年。
 もしかするとご近所にもいるかもしれないウーパールーパーだけど、彼らはすべてが人工繁殖によるものだ。野生のウーパールーパーは食用に乱獲されたり、生息地の埋め立てや水質汚染の進行などで激減し、今や絶滅危惧種になってしまっている。



■「日清焼そばUFO」CM ウーパールーパー編 1985年■

http://www.youtube.com/watch?v=UiTHtkReA4o



■ウーパールーパーの産卵から成長までのスライド集です■

http://www.youtube.com/watch?v=vaLL6pN74tc&feature=related



■お食事(金魚?!)が終わってもまだ物欲しそうなウーパールーパー (._.)■

http://www.youtube.com/watch?v=hCcaC_ZYv_k


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ミスターイトウのベーシックシリーズ [食]

ミスターイトウのベーシックシリーズ.jpg 昭和56年(1981)に発売されたミスターイトウの『ベーシックシリーズ』。バタークッキーとバターサブレ、チョコチップクッキーの3種類を指すんだけど、これが地味に美味しいんだよね♪
 ミスターイトウは、東京都北区に本社を置くイトウ製菓のブランドで、ラインナップはビスケットとクッキーのみ。
 イトウ製菓は昭和26年(1951)、パンの製造業者としてスタートしたんだけど、翌年から菓子類の製造販売を始めたんだ。そして昭和33年(1958)の第15回全国菓子大博覧会でバタークッキーが「名誉総裁賞」を獲得して、全国的に名を知られるクッキー・メーカーとなった。量産化にも力を入れていて、昭和32年(1957)にはワイヤーカッター機を、そして昭和39年(1964)にはスチールバンドオーブンを導入することで本格的な大量生産を開始する。
 ビスケットのほうは、昭和49年(1974)に赤ちゃん用のビスケットを製造するカルケット製菓会社(現カルケット)を設立し、さらに昭和54年(1979)にオーストラリア最大のビスケットメーカー、アーノット社と技術提携を行うことでベーシックシリーズを世に送りす道筋が固まったといえる。考えてみればベーシックシリーズを誕生させるまでイトウ製菓は30年以上を費やしたといえるわけで、ロングセラー商品を生み出すまでの苦労のほどが分かるよね。
 ところでビスケットは、ラテン語のビス・コクトゥス(bis coctus)に由来している。2度(ビス)+焼かれたもの(コクトゥス)って意味だよ。バビロニアが起源といわれていて、パンを乾かしてさらに焼いたものを保存食としていたのがギリシャ経由でヨーロッパに広まったものといわれているんだ。日本には、天文12年(1543)に種子島に上陸したポルトガル人によって、鉄砲やカステラと一緒に伝えられたよ。「びすかうと」って呼ばれてたんだって。しかも鎖国に至るまでの半世紀以上に渡って、日本製のびすかうとがルソン(フィリピン)に輸出されていたっていうんだから驚きだね!



■「ミスターイトウのバタークッキー」CM 1985年■

http://www.youtube.com/watch?v=Mf--li-2Eqc


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