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昭和の謎 - コップの水でスプーンを濡らす習慣 [その他]

ワンタッチカレー.jpg ホントはグリコの『ワンタッチカレー』を取り上げるつもりだったんだけど(笑)。まあ、ちょっと付き合ってね♪
 グリコのワンタッチカレーは昭和35年(1960)の発売だ。別に固形ルーのお初なワケでもないんだけど、それまでの固形ルーが包丁で削りながら溶かし込んでいたのに対して、ワンタッチカレーはその名の通り、板チョコのようにスリットを入れることで手でカンタンに割りながら鍋に放り込むことが出来るという「目からウロコ」の商品だった。子供向けの甘口と大人向けの辛口を分けた点も画期的だった。
 それで記事に載せようと思った昭和38年(1963)のCMを観ていたら、ぼんくらオヤジが忘れられない出来事を思い出しちゃったんだよね。ここからワンタッチカレーと話がズレちゃうんだけど許してね^^;
カレーとスプーン.jpg CMの中で、平成生まれの人達が見たらビックリするシーンが出てくる。子どもたちが天狗のお面を被って遊ぶ奇妙さは笑ってやり過ごすとして、注目したいのは中盤以降に登場する数秒のコマだ。カレーを頬張る子どもたちを背景に、大写しになったコップの水にスプーンが突っ込まれて引き上げられるシーンが登場するんだけど、動画を見て気付いたかな。分かりにくいシーンだから静止画も貼っておくね。
 これって、ぼんくら少年が幼稚園の年中さんの時に大好きだったCMでね。ある日、レストランでカレーを食べた時に、CMを思い出してコップにスプーンを突っ込んだんだ。そうしたら、普段はもの静かな父が、
「止めなさいっ」
 と、周囲のお客さんが驚いて振り向くぐらいの剣幕でぼんくら少年を叱りつけた。ぼんくら少年は父に一喝されたショックで、コップの水をひっくり返して大泣きしちゃった。たぶん、父にそんな形で叱られたのは、それが初めてだったと思う。父も困っちゃったんだろうね。泣きじゃくる息子を抱き寄せて頭を撫でながら、
「覚えておきなさい。これは下品なことなんだよ。そんなキミ(父は子どもたちをこう呼んでいた)じゃ、一緒にお外で食事も出来ないし、まして外国に連れて行くことなんか出来なくなっちゃう。そんなことになったら父(自分のことをこう呼んでいた)も悲しいじゃないか」
 と、いつもの静かな声で諭してくれた。40年以上も前のささやかな出来事。以来、ほとんど思い出すことのなかった記憶が、YouTubeの動画で鮮やかに甦ってきたのだった。
 スプーンをコップの水に突っ込む行為が下品か否かは意見の分かれるところだろうけど、以来、ぼんくらオヤジは父の教えの一つとしてこれを守っているよ♪ CMにこんなシーンを挿入したところをみると、当時は決して下品とはみなされていなかったんだろうね。それどころか新手のマナーと解釈していた可能性だってある。
 まあ、それ以前に「スープでもないものをスプーンで食べるのは如何なものか」なんてことにもなるからマナー論には深入りしないけど、少なくとも昭和の一コマだったことは確かだよね。
 今でもごく稀に年配の方がこれをしている風景に出くわすことがあるんだけど、どんな意味があってしてるんだろう? スプーンにご飯がへばり付かないため? うーん、そんなにニチャニチャしたご飯で食べるかなぁ^^; あなたはこれ、やってる? やってる人は何故やるのか教えて(笑)。



■グリコ『ワンタッチカレー』のCM 1963年■

http://www.youtube.com/watch?v=ZHXrzbUclqA



■グリコ『ワンタッチカレー』のCM 中村雅俊編 1975年■

http://www.youtube.com/watch?v=QnmAyQgpwr4



■グリコ『ワンタッチカレー』のCM 前川清編 1981年■

http://www.youtube.com/watch?v=T3PGnf6bLms


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CM『一秒の言葉』にみる昭和と平成 [テレビ]


■SEIKO「一秒の言葉」 昭和バージョン 1985年■

http://www.youtube.com/watch?v=yFejf6D97m8




「一秒の言葉」 by 小泉吉宏(※) 

「はじめまして」
この一秒ほどの短い言葉に
一生のときめきを感じることがある

「ありがとう」
この一秒ほどの短い言葉に
人の優しさを知ることがある

「がんばって」
この一秒ほどの短い言葉で
勇気がよみがえってくることがある

「おめでとう」
この一秒ほどの短い言葉で
しあわせにあふれることがある

「ごめんなさい」
この一秒ほどの短い言葉に
人の弱さを見ることがある

「さようなら」
この一秒ほどの短い言葉が
一生の別れになる時がある

一秒に喜び 一秒に泣く
一生懸命 一秒
一生懸命 コミュニケーション

※吉宏さんの吉は土に口のほうです。



■SEIKO「一秒の言葉」 平成バージョン 2008年■

http://www.youtube.com/watch?v=xsnhOJM-BxU



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