ティッシュ・ペーパーの謎を探る [テクノロジー]
今朝、地震のニュースを観ながらぼんくらオバンが、ボックス・ティッシュの取り出し口に付いているビニールをペリペリと剥がし始めた。ビックリして何故ゆえに左様なことをするのかと問うたところ、
「認知症の入居者さんがこれを取りたがるんだよね。どうしてかなって思って」
なぁるほど。彼女は老人ホームでも認知症の入居者さんが居住する棟で働いていて、普段から熱心に認知症の勉強もしている。当然、認知症特有の行動についても興味津津なわけで。
でも、ぼんくらオヤジはむしろ、何故こんなところにビニールが付いているんだろうという素朴な疑問が湧いてきた。箱の製作工程に、こんなひと手間をかけただけで俄然、コストもかかる。消費者は、資源ゴミに出すときに、イチイチ潰したうえにこのビニールを剥がさなきゃならない。お互いに負担を強いるからには、それ相応の理由があるに違いない。そこで早速、調べました!
箱にホコリが入るのを防ぐため。えー、そんな理由? ぼんくらオヤジは、箱から出すときに一遍に出てこないようになってるとか、そんな理由を考えてたんだけどなぁ。納得がいかずに、ぼんくらオバンがビニールを剥がしたボックスで試してみたけど、たしかにビニールがなくても普通にペーパーを取り出すことができた。
ならば、なぜティッシュ・ペーパーはああもキレイに引き出すことができるんだろうか?
残念ながら、これは細かいメカニズムが分からなかった。ただし紙の重ね方に秘密があるのは確かで、1枚引き出すごとに次の紙の一部が箱の外に飛び出すようになる重ね方と折り方が開発されるまでには相当な試行錯誤と時間がかかったようだ。
もうひとつの疑問は、なぜ2枚で1組なのか?
これは、1枚ずつの製造では、今の技術をもってしても折って重ねる工程などで大量生産が難しいほど薄く、逆に2枚分の厚さでは柔らかく製造できないためだ。
ティッシュ・ペーパーは、第一次世界大戦中に脱脂綿の代用品として開発され、一部はガスマスクのフィルターなどにも使われたが、戦争が終わって多量の過剰在庫が発生。それをアメリカのキンバリー・クラーク社がメイク落とし用として販売したのが『クリネックス・ティッシュ』だ。1924年のことだった。英語で"tissue paper"と言わずに"facial tissue"または"Kleenex"と言うのはこのためだ。当初は重ねて裁断したものをドサッと売っていたみたいだけど、1928年にはポップアップ式のボックス・ティッシュの原型が誕生している。もちろん今のように引き出せるようになるまでには数十年もの歳月が必要だったわけだけど。
日本でボックス・ティッシュが発売されたのは昭和38年(1963)。以来、日本独自のちり紙は、瞬く間にティッシュ・ペーパーにとって代わられてしまう。消毒剤などが配合されたウエット・ティッシュや肌荒れを軽減する鼻炎用ティッシュなど様々な形に進化しながら、ティッシュ・ペーパーは昭和生まれのボクらと一緒に育ち、平成の今も生活の一部となっている。
「認知症の入居者さんがこれを取りたがるんだよね。どうしてかなって思って」
なぁるほど。彼女は老人ホームでも認知症の入居者さんが居住する棟で働いていて、普段から熱心に認知症の勉強もしている。当然、認知症特有の行動についても興味津津なわけで。
でも、ぼんくらオヤジはむしろ、何故こんなところにビニールが付いているんだろうという素朴な疑問が湧いてきた。箱の製作工程に、こんなひと手間をかけただけで俄然、コストもかかる。消費者は、資源ゴミに出すときに、イチイチ潰したうえにこのビニールを剥がさなきゃならない。お互いに負担を強いるからには、それ相応の理由があるに違いない。そこで早速、調べました!
箱にホコリが入るのを防ぐため。えー、そんな理由? ぼんくらオヤジは、箱から出すときに一遍に出てこないようになってるとか、そんな理由を考えてたんだけどなぁ。納得がいかずに、ぼんくらオバンがビニールを剥がしたボックスで試してみたけど、たしかにビニールがなくても普通にペーパーを取り出すことができた。
ならば、なぜティッシュ・ペーパーはああもキレイに引き出すことができるんだろうか?
残念ながら、これは細かいメカニズムが分からなかった。ただし紙の重ね方に秘密があるのは確かで、1枚引き出すごとに次の紙の一部が箱の外に飛び出すようになる重ね方と折り方が開発されるまでには相当な試行錯誤と時間がかかったようだ。
もうひとつの疑問は、なぜ2枚で1組なのか?
これは、1枚ずつの製造では、今の技術をもってしても折って重ねる工程などで大量生産が難しいほど薄く、逆に2枚分の厚さでは柔らかく製造できないためだ。
ティッシュ・ペーパーは、第一次世界大戦中に脱脂綿の代用品として開発され、一部はガスマスクのフィルターなどにも使われたが、戦争が終わって多量の過剰在庫が発生。それをアメリカのキンバリー・クラーク社がメイク落とし用として販売したのが『クリネックス・ティッシュ』だ。1924年のことだった。英語で"tissue paper"と言わずに"facial tissue"または"Kleenex"と言うのはこのためだ。当初は重ねて裁断したものをドサッと売っていたみたいだけど、1928年にはポップアップ式のボックス・ティッシュの原型が誕生している。もちろん今のように引き出せるようになるまでには数十年もの歳月が必要だったわけだけど。
日本でボックス・ティッシュが発売されたのは昭和38年(1963)。以来、日本独自のちり紙は、瞬く間にティッシュ・ペーパーにとって代わられてしまう。消毒剤などが配合されたウエット・ティッシュや肌荒れを軽減する鼻炎用ティッシュなど様々な形に進化しながら、ティッシュ・ペーパーは昭和生まれのボクらと一緒に育ち、平成の今も生活の一部となっている。
■日本人のティッシュの年間消費量は1人あたり約4.5キロで世界一。問題でっせ!■
2009-08-11 17:45
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今は当たり前のようにして使っていますが、
最初の頃は非常に贅沢なものと思った記憶があります。
by 斗夢 (2009-08-11 18:30)
斗夢さん、贅沢品でしたよねぇ!
だから学校に持っていくのが
ちり紙からポケット・ティッシュに変わった時は、
なんか金持ちになったような気分でした(笑)
by ぼんくらオヤジ (2009-08-11 18:38)
またまた~
オヤジさんの時代は、落し紙ってやつでしょ?
え?
新聞揉んで柔らかくして使ってた?(・・;
すげー!
うちのばぁちゃんと同じじゃん♪
ボックスティッシュは私の時代だわ(^-^*)
by ばぁちゃん (2009-08-11 20:09)
ばぁちゃんさんは藁ひもを使ってたんでしょーが(怒)
落とし紙はぼっとん式のトイレで使ったな。
ぼんくら自身が落ちたこともありますが(^^;
by ぼんくらオヤジ (2009-08-11 21:35)
すみません。
トイレの後
手を洗い
水を拭き取るときもティッシュペーパーを使ってました(┯_┯)
by peace9314 (2009-08-11 22:17)
ららら、peaceさんてば(^^;
peaceさんはキレイ好きなんでしょうねぇ♪
by ぼんくらオヤジ (2009-08-11 23:12)
今や無くてはならないティッシュペーパーですが、まさか戦争の産物とは・・・なんか複雑な気持ちですね。
by 井上酒店 (2009-08-11 23:52)
井上酒店さん、悲しい話ですが、こういったケースは少なくないですね。
宇宙開発なんかはモロにそうですが、産業革命以降、人々が神様の
ように“信仰”してきた科学の実態が何だったのかを再検証する時期に
来たような気がします。これを避けて環境問題や軍事的危機を解決
するのは不可能なんじゃないでしょうか。
by ぼんくらオヤジ (2009-08-12 07:44)
ポケットティッシュの紙質は嫌いなんです・・・
σ(^_^;)アセアセ...
by ダー (2009-08-12 09:12)
ダーさん、ポケットティシュって紙質にばらつきがありますよね。
やっぱり宣伝で配ってるのは質が悪いような気がするんですが(^^;
by ぼんくらオヤジ (2009-08-12 09:57)
わたしもあのビニールはうまく引き出す為のモノと思ってました。
ティッシュペーパーにもいろんな技術が結集されているんですね :-)
by s-img (2009-08-12 18:04)
s-imgさん、ぼんくらも驚きました。
引き出す度に後続のペーパーのアタマが出てくるなんて、
ちょっと考えれば「どーして?」って疑問が湧きそうなもんなんですが(^^;
by ぼんくらオヤジ (2009-08-12 18:38)