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家庭盤 [遊び]

家庭盤.jpg ゲームの記事をアップすると、決まってコメント欄に登場する思い出のゲームがある。ダイヤモンドゲーム、コピットゲーム、ルードゲームなどのボードゲームだ。
 実はこの3ゲーム、昭和の子どもたちにとってはセットで思い出せる理由があるんだよね。『家庭盤』という名称は知ってるかな。いくつかのボードゲームやカードゲーム、時にはチェッカーやオセロ、ルーレットまでを同梱したゲームセットのことだ。
 ハナヤマやエポック社、任天堂などから家庭盤の名で発売され、ゲームの種類も数も様々で「これが基本セット」っていうのはないんだけど、先のダイヤモンド、コピット(コビト)、ルードの3種は、たいがいの家庭盤に組み込まれていたんだ。覚えてる人が多いのは、たぶんそのせいだと思うよ♪
 家庭盤のお初については、昭和の生き字引として知られている日曜研究家の串間努さんがハナヤマの前社長小林邦巖さんにインタビューした際に、はなやまゲーム研究所(現ハナヤマ)が昭和14年(1939)に家庭盤を発売したって旨の発言を引き出してるんだ。エポック社は戦後にできた会社だし、任天堂は明治の創業だけど、戦前に作っていたゲームといったら花札とトランプぐらいだったから、家庭盤が日本で発売されたのは太平洋戦争直前の昭和14年(1939)だったとみてよさそうだ。
 小林さんによると、家庭盤という名称はファミリー・ゲームの訳語として生まれたらしい。あくまで推定だけど。初回盤に採用されたのはダイヤモンド、コピット、ルード、それに『名探偵』というハナヤマのオリジナル・ゲームの4種類だったとのこと。内容からしても、戦後の家庭盤の原型になってるよね。
 ハナヤマの家庭盤が売れた最盛期は昭和30年代で、その後は次々に登場した派手なゲーム群に埋もれて存在感を失っていっちゃった。
 先述の串間さんは、
「団塊の世代以降、少子化が加速してゲームのメンツが足らなくなったのも家庭盤が衰退した理由のひとつ」
 という指摘をしてるよ。なるほど、たしかにぼんくら少年が遊ぶ時には友だちの家に集まってメンツを揃えてから遊んだことのほうが、家族と遊ぶよりもはるかに多かった。妹は年子だったからゲームの相手になったけど、弟は7才も離れてたからね。家族でやる時は、年の半分は家にいない父がいる時で、しかも誕生日や年末年始の晩ぐらいだったかな。
家庭盤2.jpg 今もゲーム・メーカー各社から細々と売られている家庭盤だけど、平成に入ってからは特に複数の人間で遊ぶゲームは売れなくなっているということで、いつ販売が打ち切られても不思議じゃない現状のようだ。片付けなかったりコマを無くして叱られたり、ルールをめぐって友だちとケンカになったり、思い出は尽きないゲームだもん。生き残っていって欲しいね。
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井上酒店

意外に小さい頃、ゲームなどが無い家で、友達の所へ行って遊んでいた気がしますね。だから羨ましかった気がします。
by 井上酒店 (2010-04-22 21:01) 

たろす

おおっ!先日コメントしたのは、まさにこれです!
小人ゲーム→コビットゲームと誤って覚えていたようです。
あと、絵合わせは桃太郎とか花咲じいさんなどの童話の絵を合せるカードゲームだったと思います…
by たろす (2010-04-22 21:09) 

やなぎはっか

私が好きだったのはダイヤモンドゲームです。
今でもやりたいくらいです。
ああ、なるほど、人数の問題ですね。[__もうやだ~]
by やなぎはっか (2010-04-22 22:32) 

マイン

ダイヤモンドゲーム、友達の家にありました♪
でも、ルールがやたら複雑で私は面白さがよくわかりませんでした。。。汗
家庭盤の衰退は少子化が原因ですか。。。
そう考えると少しさみしい気もしますね。

by マイン (2010-04-22 23:12) 

mayu

我が家にはオセロしか無かったので、近所のお宅で遊んだ記憶があります。
懐かしいですね・・・。

by mayu (2010-04-23 00:22) 

tateichi_m

ダイヤモンドゲーム、懐かしいですねぇ。
小学校低学年の頃に、従兄が遊びに来るとやっていました。
昭和22年生まれの先輩も子供の頃にやったそうなので、
古くからからあったのですね。
by tateichi_m (2010-04-23 00:39) 

みうさぎ

家族で遊ぶゲームはなかったな~
だから友達の家で遊んだ記憶がありますねぇ
今の家族はバラバラの時間帯で
動いているから
孤独な時間が多いから
一人が多いし
一人ゲームでしょうね
豊かになっても淋しい人間が多くなったて
ことかしら?子供はいつの時代も孤独なのかも・・
by みうさぎ (2010-04-23 06:18) 

ケセパタちゃん

オヤジさま、実家の本家の祖母がこの手のゲームに強い人で、特にダイヤモンドゲームなんぞは、ケセパタは、勝った覚えがないです。89才で亡くなるちょっと前まで、曾孫を相手に、
勝利をおさめていたそうです。
不思議なのは、各家庭で、少しづつルールが違う事。子供なので、どれが本当なのか分からず、「小野寺ルールにする?遠藤ルールでやる?」とか言っていたような気がします。

ケセパタは大人になっても、ビール片手に弟達と遊んでましたねぇ・・・負けた弟に「泣くな!そんな事じゃこの先、生きていけないぞ!」と説教してた覚えが・・・ちなみに弟は11才年下です。(笑)

by ケセパタちゃん (2010-04-23 07:22) 

ダー

やっぱ・・・人生ゲーム、億万長者ゲームが最高やね♪ ヾ(^▼^*)ノ

by ダー (2010-04-23 09:23) 

ぼんくらオヤジ

[メール]井上酒店さん、自分が持っていないゲームは持ってる友だちの家に出かけていって遊ばせてもらうしかないんですが、友だちによっては主導権があるのをいいことに自分に都合のいいルールに勝手に変えちゃうイヤな奴がいませんでしたか? いくら友だちと一緒じゃなきゃ遊べないゲームだからといっても、やっぱり好きなゲームは自分のものにしたかったですよね。
by ぼんくらオヤジ (2010-04-23 17:54) 

ぼんくらオヤジ

[メール]たろすさん、コピットゲームの名は小人の被る帽子から来てるのかと思ったんですが、ハナヤマの前社長さんのお話では「キューピッド」とか「カピット」とも呼ばれていたそうでお話はカンタンじゃなさそうです^^; 原型は『Pachisi(パチーシ)』というインドのゲーム(串間さんはドイツのゲームとしていますが、恐らくこれは間違い)で、ムガール帝国のアクバル大帝が石畳にゲーム盤をを作らせて遊んだのが最初と言われているようです。ちなみにコマは華やかに着飾った奴隷の女性達で、子安貝のダイスを振って遊んだそうです。ド派手なゲームだったんですね(笑)
by ぼんくらオヤジ (2010-04-23 17:54) 

ぼんくらオヤジ

[メール]やなぎはっかさん、ダイヤモンドゲームはハマる遊びですよねぇ! ダイヤモンドゲームは英名の“Chinese Checkers”の名の通り、原型は中国乃至はアジアでチェッカーから発達したものとされていて、現在のゲームは明治26年(1893)にドイツで“Stern-Halma”という名前で発売されました。2人からでも遊べますが、やっぱりたくさんいたほうが面白いですよね♪ そうそう、日本のダイヤモンドゲームは3人までしか遊べませんが、本格的なものは6人まで一緒にプレイできるんですよ。欲しくて仕方がないです(笑)
by ぼんくらオヤジ (2010-04-23 17:55) 

ぼんくらオヤジ

[メール]マインさん、ルールが難しかったんですか? もしかすると持っていた友だちがマイ・ルールでやってたか、その友だち自身がよく分かっていなかったのかもしれませんね^^; あ、それか子ゴマと王ゴマの動きの違いがややこしかったかもしれませんね♪ ダイヤモンドゲームで揉める時は、ほとんどの場合はこのルールの解釈の違いなんです(笑)。楽しくてもケンカしてても、みんなでワイワイできた家庭盤が少子化でできなくなっちゃうなんて、ホントに寂しい話ですよね。極端な話、国力の衰退と無縁のお話じゃない気がします。
by ぼんくらオヤジ (2010-04-23 17:55) 

ぼんくらオヤジ

[メール]mayuさん、自分の家になけりゃ持ってる友だちの家に行けばいい。それが当たり前だった私たちにとっては、今の子どもたちの置かれている状況は気の毒ですよね。一昨年、小4だったぼんくらの次男が友だちの家に遊びに行ったら、親御さんから電話がかかってきたことがありました。「お宅のお子さんがいつまで経っても我が家でゲームを続けている。本人に直接言うのも可哀想だし、でも迷惑なので連れ帰って欲しい」とのこと。???と思いながらも言われるままに伺って、次男や所在なさ気にしていた数人の友だちを引き取って家に連れ帰ったんです。遊びに出かけて1時間も経ってなかったし、騒いだのかと思えば、友だちの部屋でフツーに人生ゲームをしていただけとのこと。結局、我が家でUNOをして皆、帰宅したんですが、そんなに騒ぐ子たちじゃありませんでした。「キミたちはおとなしいねぇ」と言ったら、「騒いだら絶対に叱られます。公園だって大声出してると叱られることがありますよ」ですって! そりゃあ大人にとっては喧しいこともウザいこともあるでしょうけど、大人の側の辛抱だって必要じゃないですかねぇ^^; 現に私らは昭和の大人たちの寛容さの中で楽しい少年少女時代を過ごせたんですから♪
by ぼんくらオヤジ (2010-04-23 17:56) 

ぼんくらオヤジ

[メール]tateichiさん、はなやまゲーム研究所が発売したのが昭和14年。ドイツで“Stern-Halma”として発表されたのが明治26年(1893)。原型となる遊びが生まれたのは16世紀末のインド。ダイヤモンドゲームの奥深さを感じますよねぇ!
by ぼんくらオヤジ (2010-04-23 17:57) 

ぼんくらオヤジ

[メール]みうさぎさん、まったく仰る通りで、少子化で経済的に取り分が多くなった分、子どもたちはパラパラと孤独になっちゃいましたね。子どもが少なくなった分、大人が子どもの世界に口出しをする頻度も高くなっちゃったし。孤独と口うるさい大人の介入から逃れるように、彼らはイヤホンで音楽を聴き、TVゲームやネットの世界に没頭することで自閉していってるような気がします。でも、そんな時代の傾向とは別に、子どもだからこその孤独があるんですよねぇ! 大人は理解してくれるはずもなく、かといって子ども同士の世界はむき出しの厳しさや残酷さがありますから。みうさぎさんは、ドラえもんが「タイムマシンで子ども時代に戻ろうよ」って誘ってくれたら話に乗りますか? ぼんくらは断りますねぇ(笑)。結構、しんどかったんだもん!
by ぼんくらオヤジ (2010-04-23 17:57) 

ぼんくらオヤジ

[メール]ケセパタちゃんさん、本家のお祖母様、凄いですねぇ! こういう方はボケとは無縁ですね(笑)。孫も楽しめるし、自分にとってはボケ防止になるし、言うことなかったですね♪ そうそう、友だち同士でルールが微妙に違っちゃうことが多々あったので、ぼんくら達も遊ぶ友だちの家のルールに従っていました。ダイヤモンドゲームの場合、多くは王ゴマと子ゴマの動きの解釈の違いによるものだったと思います。中にはその場その場で自分の都合のいいようにルールをいじる姑息な奴もいましたが(笑)。ま~、ビールの肴に年下の弟を苛めてたんですねぇ、ひひひ。姉御ってこーゆーところがあるのかな。ぼんくらの妹と弟の間にも似たような傾向がありましたね。鷹が獲物を突っついて弄ぶような^^;;;
by ぼんくらオヤジ (2010-04-23 17:58) 

ぼんくらオヤジ

[メール]ダーさん、人生ゲームやバンカーズは昭和のボードゲームを語る上で避けて通れませんね! 折りをみて取り上げていきますね^^♪
by ぼんくらオヤジ (2010-04-23 17:59) 

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