初めてのマイ・ウォッチは『トラベル・クロック』だった [テクノロジー]
ジュエリー・ケースみたいな箱をパカッと開けると時計が姿を現す旅行用の携帯目覚まし時計。今でも主に海外で細々と生産が続けられていて、百均やドンキなんかでは時々、姿を見かけることがあるし、昔のものを現役で使っている人だっているだろう。
『トラベル時計』とか『トラベル・ウォッチ(←和製英語です)』とも呼ばれていたこの時計が、昭和のある時期に日本に溢れ返っていたのは覚えてる? 大袈裟な言いようだけど、昭和40年代にトラベル・クロックのない家庭を探すのは、今の日本で電卓のない家庭を見つけるのと同じぐらい難しかったんじゃないだろうか。
平平凡凡としたぼんくら家も例外ではなく、ぼんくら少年がもらった初めての目覚まし時計もトラベル・クロックだった。ベージュの四角いケースを開けると、いかにも安っぽい金メッキで縁取られた時計が顔を出す。文字盤に名所でも何でもないフツーのどこかのビルが描かれていたところをみると、とある会社の「創業○○周年」みたいな記念品だったんだろうね。これを引き出してケースと連結すると置時計になるという典型的なものだった。親の手を借りずに自力で起きる習慣を身に着けさせようという意図の下に手渡された時計だったけど、その携帯性ゆえに、ぼんくら少年は行く先々に時計を同行させるようになり、もらって半年ほどたった夏休みのある日、ついに造営中の秘密基地に置き忘れてきてしまう。夕立の後で気付いたぼんくら少年が慌てて回収に行ったときは、時計はケースの中で水没していた(泣)。ダメ元で父が分解して内部を乾燥させてくれたけど、ぼんくら時計1号が蘇生することはなかった。
トラベル・クロックは、一部の高級品を例外として構造が単純で安価に量産できたために、著しい経済成長の波に乗った国内の時計メーカーが競って生産を行い、一時期は「メイド・イン・ジャパン」を代表する製品として、海外でも高い人気を誇った。傑作なことに、国内では個人間の贈答品や企業の記念品としての需要がバカにならないシェアを占めていた。実用性もあってそんなに高い商品じゃなかったから、今じゃ想像もつかないほどの「贈答文化」にあっては極めて魅力的なアイテムだったわけで、巷にトラベル・クロックがミョーに多かったのも納得がいく。
昭和50年代に入って電子式の小型目覚まし時計が登場すると、あれほどの隆盛を誇っていたトラベル・クロックは、まるで潮が引くように市場から姿を消していく。それは機械式時計と電子時計の交代を告げる時代の潮目でもあった。
『トラベル時計』とか『トラベル・ウォッチ(←和製英語です)』とも呼ばれていたこの時計が、昭和のある時期に日本に溢れ返っていたのは覚えてる? 大袈裟な言いようだけど、昭和40年代にトラベル・クロックのない家庭を探すのは、今の日本で電卓のない家庭を見つけるのと同じぐらい難しかったんじゃないだろうか。
平平凡凡としたぼんくら家も例外ではなく、ぼんくら少年がもらった初めての目覚まし時計もトラベル・クロックだった。ベージュの四角いケースを開けると、いかにも安っぽい金メッキで縁取られた時計が顔を出す。文字盤に名所でも何でもないフツーのどこかのビルが描かれていたところをみると、とある会社の「創業○○周年」みたいな記念品だったんだろうね。これを引き出してケースと連結すると置時計になるという典型的なものだった。親の手を借りずに自力で起きる習慣を身に着けさせようという意図の下に手渡された時計だったけど、その携帯性ゆえに、ぼんくら少年は行く先々に時計を同行させるようになり、もらって半年ほどたった夏休みのある日、ついに造営中の秘密基地に置き忘れてきてしまう。夕立の後で気付いたぼんくら少年が慌てて回収に行ったときは、時計はケースの中で水没していた(泣)。ダメ元で父が分解して内部を乾燥させてくれたけど、ぼんくら時計1号が蘇生することはなかった。
トラベル・クロックは、一部の高級品を例外として構造が単純で安価に量産できたために、著しい経済成長の波に乗った国内の時計メーカーが競って生産を行い、一時期は「メイド・イン・ジャパン」を代表する製品として、海外でも高い人気を誇った。傑作なことに、国内では個人間の贈答品や企業の記念品としての需要がバカにならないシェアを占めていた。実用性もあってそんなに高い商品じゃなかったから、今じゃ想像もつかないほどの「贈答文化」にあっては極めて魅力的なアイテムだったわけで、巷にトラベル・クロックがミョーに多かったのも納得がいく。
昭和50年代に入って電子式の小型目覚まし時計が登場すると、あれほどの隆盛を誇っていたトラベル・クロックは、まるで潮が引くように市場から姿を消していく。それは機械式時計と電子時計の交代を告げる時代の潮目でもあった。
初めまして!
遊びに来ました!
良かったら私のブログに来てくださいね!
これから、ちょこちょこ遊びにきます!よろしくです<m(__)m>
by aosima0714 (2009-07-24 18:42)
やばい。。。めちゃめちゃ懐かしいです!
夏休みにばあちゃんの家に行ったら、このタイプの置時計がありました☆
一昨年亡くなったんですが、思い出が一気によみがえっちゃいました。ありがとうです^^
by Q (2009-07-24 19:57)
ありゃ~(汗)、
全然記憶にございません!
見覚えあるような気もするんですが、
少なくとも私は親から頂いてないんですね。
ぼんくら少年、カッコいい~!
by 牛子 (2009-07-24 21:01)
下の写真の黄色いの持ってました。
あれ、どこに行ったんだろう・・・
by ばぁちゃん (2009-07-24 22:30)
僕が最初に貰った時計は、小学校の入学祝いに貰ったトムとジェリーの黄色い腕時計でしたね。
by 井上酒店 (2009-07-24 22:50)
aosima0714さぁ~ん、(^^)/~~
ぼんくらも遊びに行きますよ~
今後ともよろしくです♪
by ぼんくらオヤジ (2009-07-25 00:08)
Qさん、モノって不思議ですねぇ。
Qさんのコメントを拝読してふと思い出し、
亡父のペーパーウェイトを引っ張り出してきたんですが、
眺めたり触ったりしているうちに、次々に忘れていた
記憶が甦ってきました。まるで記憶の引き出しを開ける
鍵ですね! 貴重なヒントを与えてくださったQさんに
感謝♪
by ぼんくらオヤジ (2009-07-25 00:20)
牛子さん、もっと褒めてぇ~
間違いなく、ぼんくらは木に登るタイプです(きっぱり)
あ~、知らなかったですか。アイテムの流行り廃りにも
地域差があるのかもしれないなぁ、面白いですね!
by ぼんくらオヤジ (2009-07-25 00:27)
ばぁちゃんさん、下のって、丸いトラベル・クロックの写真の色違いを
持ってたんですか!? 必ず探し出して大切にしてくださいね!
これは数少ないトラベル・クロックの高級品で、状態によりますが、
今でも数万円で取引されるレア・アイテムですよ♪
by ぼんくらオヤジ (2009-07-25 00:30)
井上酒店さんは大阪の街っ子でしたよね(^^)
腕時計かぁ、さすがは都会っ子ですねぇ!
黄色いトムとジェリーのかぁ、それなら今でも
ほしいですねぇ、探せば売ってるかな♪
by ぼんくらオヤジ (2009-07-25 00:36)
この時計
我が家のは、外が赤色ですが
まだ元気に動きますよ。
と言うのも、なかなか捨てられなくて
机の引き出しの中に大切に ・ ・ ・
by miopapa (2009-07-25 12:33)
miopapaさん、可動品をお持ちでしたか!
古いものに愛着を感じ、大切にするって、
豊かな在りようですよね。
ぼんくらもmiopapaさんに倣わなければ(^^;
by ぼんくらオヤジ (2009-07-25 13:12)
応援ありがとうございました。
精一杯やってきましたが・・・
微妙です。
あれ、そんな高い物だったんですか?
by ばぁちゃん (2009-07-25 17:42)
ばぁちゃんさん、おかえりなさ~い(^^)/~~~
結果は時の運ですもんね、楽しみに待ちましょう♪
写真のものと同じならいいものですよ、大事にしてやってくださいね。
by ぼんくらオヤジ (2009-07-25 18:24)