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ドラえもんよ… [漫画・アニメ]

doratop_mini.gif ドラえもんの声優陣が新旧交代したというニュース、藤子アニメで育った世代にはホントに印象的な出来事だった。ところでこのニュース、何年前のことだか覚えてる?
 主要キャスト5人のレギュラー番組は2005年3月18日の特番をもって終了。もう4年前なんだよね。
 声優さんの交代自体は79年にもあったことなんだけど、生みの親の藤子・F・不二雄さんが96年に亡くなり、四半世紀に渡って馴染んできた声までもが変わったという時点で『ボクらのドラえもん』は、決定的に手の届かぬ未来に帰ってしまった。そんな感慨を持ったのは、ぼんくらオヤジだけだろうか。
 当たり前すぎる話なんだけど、藤子・F・不二雄さんから手を離れたドラえもんは、既にストーリー的には死んでしまっていた。軸足を移すような愚は犯さなかったけど、何かが足らなかった。
 何だと思う? ぼんくらオヤジは「毒」と「闇」なんじゃないかと思ってる。そのヒントになるのは73年にビッグ・コミックに掲載された『劇画・オバQ』だ。サラリーマンになった25才の正ちゃんにオバQが15年ぶりの再会を果たすという話で、それは楽しいお話になりそうなもんなんだけど、ストーリーは正反対に進む。相変わらず天真爛漫なオバQの破天荒な振る舞いに周囲は困り果て、それを察知したオバQは「もうボクの居場所はないんだね」と呟きながら空の彼方に去ってしまう。必然的な破綻を前提して成立するファンタジー。もしかすると、それに誰よりも気付いていたのが読者の少年少女だったのかもしれないね。「ドラえもん、いつまでも一緒だよ」っていう気持ちは、「どこにも行かないで」という不安の裏返しだ。だからこそ、巷には常に最終回の噂が絶えなかったんじゃないか。こんな『のび太的な不安』が陰のように常に付きまとっていたのが藤子・F・不二雄のドラえもんだったと思う。この陰が消えてしまったんじゃないだろうか。
 先日、久しぶりに新生ドラえもんを観て愕然とした。ジャイアンとスネ夫が、どうしようもない悪者に描かれていたんだ。ジャイアンは単に暴力的で、スネ夫は狡猾な小心者。引き起こした災いにみんなで立ち向かうような名誉挽回の機会すら与えられずに話が終わってしまった。何なんだろう? 陰どころか、友情も希望も吹っ飛んでしまっていた。ぼんくらオヤジは、自分と共に歩んだドラえもんやのび太、静ちゃん、ジャイアン、スネ夫たちが可哀相で仕方がない。少なくとも、そうじゃないドラえもんを知ってるボクらは言おうじゃないか。
「いつまでも一緒だよ」


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